福岡から相生道部員のブログ

武道 福岡 相生道

技を考えてみるには

こんにちは!ふくおか相生道です。

 

指導員から「技について自分なりに考えてみて欲しい」と言われた事が武道経験者ならばあるのではないでしょうか?
私は先輩から「7考えて、3動く」と教わったことがありますが、やはりまず考える事が大切であるという訳です。ただ、初めの頃は「まだ出来てもいないのに考えようがないし、難しい」と正直思っていました。それも武道経験者ならば一度は思ったことがあると思います。

 

・出来ないなりに考える事は悪い事か?
決してそんなことはありません。むしろ個々のレベルに合った答えを見つけることが大切です。どんどん頭を働かせるべきです。
その時々に自分が納得できればそれでいいのです。そもそも武道の技はそう簡単に分からせてくれるほど優しくはないのですから。笑


・ではどういう道筋で考えるか
○○するだけで技になります。」とはよく聞きますが、よくよく見るとそんな単純ではないのが武道の技です。
例えば、「引くだけ」で技を成立させようとしたら
受け側が、ただ引かれるだけで倒れる状態に既になっている事が多いです。(中には単純なまま成立しているものもありますが、ほとんどが難易度が高いです。)
なので…
普通の状態で構えている相手に対しては、「引く前にいかにして相手の体勢を崩すか?」が大切になってきます。「引く」という様な目的と・「崩す」という様な補助の要素によって(複数の要素で)技は成り立っていると考えて下さい。

 

・実際の技を例に使います。
相生道には、相手の肘と手首を両手で掴み、肘・肩関節をもちいた投げ技があります。
関節の極め・体重を伝える・円運動で回す・弱い方向(線)へ投げる・低い位置へ引き崩す(高低差を利用する)・その他諸々と幾つかの要素があげられます。

 

1:関節の極めを目的とする
肘~肩関節を極める為には、肘の角度を90度(若干狭い程度)に保ちながら相手の腕を回す必要があります。ただ、関節の極めだけで投げるのは少々難しいので補助要素が必要です。
引き崩すのが手っ取り早いのですが引き方に注意が必要です。関節を効かし続ける為には、肘の角度を保つ・回転を効かせ続ける必要があるからです。

なので、手元に直線的に引く様な動作はお勧めしません。肘と手首を平等に真っ直ぐ引くのは少々難しくどうしても肘の角度が開きやすいです。
自分を中心とする円運動を伴いながら引くのであれば、「引く」動作が緩やかになるので上記の様な心配が減ります。

 

2:引き投げることを目的とする
相手の手首をあまり使わずに肘から引き崩すと、相手の腕が広がらずに引きやすくなります。

肘から手元に寄せる事になるので、肘の角度は狭くなります。この時点で「関節を極めるのを目的とするもの」とはアプローチの仕方が変わっていますね。
あとは、どう他の要素を加えるかですが…。例えば、しゃがみながら引くと、体重も乗せやすいですし・高低差でも崩せるので向いていますね。

 

以上の様に、まず目的はなにかを定めてそれを他の要素で補完することで、技の説得力が高まります。


・目的と要素がみえてきたら、極端にやってみる
技を見つめ直す為に、目的となるものを極端に行ってみるのも良いです。

相生道には、「捨て身投げ」という技があります。柔道にも同種の技がありますね。
捨て身投げは「自ら倒れる(身を捨てる)ことで、体重を伝え・勢いを使って投げる技」なので、どう倒れるか」がなによりも大切です。
それに重ねて相生道では、足の使い方・関節の扱い方・投げ終わりの対応等、注意しなければならない形が多々あります。これらを倒れながら意識しろと言うのですから、最初はま~躓きました。初めて苦手意識を持った技だと思います。


しかし「どう倒れるか」を意識的におこなってみると意外とすんなり出来る様になりました。
技の目的となるものとその他の要素では、技に占める比重が違うからです。
足の使い方・関節の扱い方・投げ終わりの対応等も勿論大切です。これらがないと技の説得力は甘くなります。ただ、例えば足使い方が完璧だったら相手を投げられるのか…?まず無理です。逆に、足の使い方が甘かったとしても倒れ方を意識して体重を乗せることが出来れば、相手を投げることは出来ます。

 

・最後に
稽古中に習った「正しい技の形」があると思います。それを是非とも大切にして下さい。目的と補助と、それらの組み合わせのバランス感が重要だからです。
技についてあれやこれやと自分なりに考えを巡らせる事は、とてもタメになりますが最終的には習った形に立ち帰ってみることがなによりも大切だと思います。

 

では以上となります。
ありがとうございました。