福岡から相生道部員のブログ

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関節について考えてみる

こんにちは、ふくおか相生道です。

 

今回は、立ち関節投げについて考えていきます。

関節を用いる立ち投げは武道の中は比較的ポピュラー術理の一つです。

 有名流派ですと合気道さんとか少林寺拳法さんとか、相撲にも小手返の様な決まり手があるくらいです。

相生道にも、手首・肘・肩から股関節・膝と各種関節の技が揃っています。

 

関節技と聞くと、曲がらな方に力を加える痛い技というイメージを持たれる方も少なくないと思いますが、私なりの関節の考え方を、“極める”と“効かす”という言葉をつかって説明していきたいと思います。


・ふたつの言葉の違いはなにか?
『極める』
簡単に言えば、関節が曲がらない方向や、限界以上に曲げにいく方法が“極める”です。

寝技ですが、腕ひしぎ十字固め等が正にな極める技です。
肩の様な球関節はまた工夫が要りますが、基本的には直線的な動作で掛けることが多い方法です。

『効かす』
関節を使って、相手の骨格に回転運動を作用させることを目的とします。

例えば、手首関節技ならば前腕骨を外旋させる事を目的とします。その回転を肘~上腕~肩へと繋げることで相手の体勢を崩す訳です。

後述で詳しく説明しますが、回転運動を続ける為に関節を“極めきらない”ことが大切です。なので効かすという言葉を使っています。

 

この“極める”と“効かす”の感覚の違いを意識して関節を掛けることが大切になってくると私は思っています。

 

 

では、もう少し具体的な説明をしていきます。
※立ち状態で向かい合い、相手の肘が90度に曲がった状態から、手首関節に負荷をかけるものとします。

 

『極める』
分かりやすいのは、掌を上に向けた状態から手首に掌を重ねるように関節を曲げていけば、関節の限界がきて極まります。問題なのはその後どうするかです。当たり前な事ですが、関節に限界が来れば相手は逃げようとします。 

例えば、上記の関節の掛け方だと、相手は(上から下へ負荷がかかり)手首の間隔が狭くなっていくので、肘の位置を下げる(結果、体も下がっていく)ことで手首の間隔を広げ逃れようとします。
なので、はなから相手が逃げる方向に(この場合は地面の方へ)力を加えることで、抵抗なく相手を崩し投げることが出来ます。

力を加える方向と(=相手が逃げる方向と)相手を投げる方向を合わせてあげる事が「極める」ではまず大切になります。


『効かす』
掌をうえに向けた状態から、その人の可動域の限界まで手首を曲げてください。だいたい90度くらいの角度になるかと思います。
“極める”と違うのはここからの力の加え方です。

負荷を増やし続けるのが極めるならば、負荷を緩めない様に力を使うのが効かすとなります。関節の遊びをなくすことで、前腕へ外旋運動が伝わりやすくなる訳ですね。

状態をキープする為に負荷を掛け続けはするので痛みこそはありますが、関節の負荷そのもので直接投げるのではなく骨格伝いに回転運動で崩すことを目的としているので、相手の逃げる動作がそこまで大きくありません。(痛みや危機感が大きくないからだと思います。)
しかし、骨格の連動を外さないこと、相手の回転(崩しに)合わせて行動することなどの注意点は出てきます。


・まとめ
どちらが良いという話ではなく、技の目的(どう投げたい・崩したいかの目的)によって掛け方も変化させる必要があります。
また、例えば関節に負荷を掛けながら最終的に引いて崩す様な、別の要素が加わるならばそこまで関節に対して神経質にならなくてもお大丈夫でしょう。


最後に
「壊されたくなかったら、飛んで(投げられて)逃げればいい」と、接触後すぐに関節を壊すような掛け方をするのを私は否定しません。
武道の技の成り立ちを考えたら間違いではないですし、やろうと思えば出来る様にしておく必要はあると思っています。ただ、今の世の中には少々向かない考え方であるのは確かです。武道は(相生道は)もう少し柔らかい考えであるべきです。
足運び・体重移動・動きの緩急などなど、その他の柔術の要素をしっかりと行えば柔らかくても技として成立する筈ですし、上記の掛け方にしても…しっかりと崩しておいて最後の一押しに瞬間的な痛みと危機感で煽る、などの様にもう少しマイルドな使い方ができるといいと思います。

 

どうだったでしょうか?ひとえに関節の技といっても工夫次第では色々な掛け方が出来て、技がぐっと面白くなってくるはずです。

ではありがとうございました!